シンプルな暮らし。

音楽について思うところ。

音楽について思うところ。

音楽に育てられたと思っている自分は自分なりに音楽に恩返しをしたいと思っています。

ふと振り返ると、こんなことをはじめて10年ほどが過ぎていて、この機会に、なんでこんなことをするのかについてまとめておこうかと。

とにもかくにも、私にはメジャーを中心とした音楽業界に対するアンチとしたマインドが根底にはある。持って産まれた天邪鬼な性格も原因にはあるのですが。

業界の流れを考えると、明らかに80年代以降、音楽業界は激変した。と思う。私自身は80年代にはまだ小な子供だったので、憶測ではあるのだけど。

MTVの台頭により、音楽が個人の好き嫌いではなく、ファッションやビジネスのツールとして語られるようになり、それに正比例してその利益を搾取しようと企業が躍起になった。しかも加速度的な勢いで。バブルですね。同じような音楽が大量生産され、イギリスに至っては90年代末頃までビートルズ?オアシスといった売れっ子の粗悪コピーのようなアーティストを国をあげて精力的に輸出して経済効果を狙うありさま。買い手も音楽をファッションとして受け止めているわけだから、当然のように広告が出回った新譜に飛びつく。

虚像のアーティストなので、実力はない。ファッション(流行)としての側面があまりにも強いのですぐに売れなくなる。でも流行があるうちは出せば売れるので、コピーが次から次へと生産されていく。メジャーレーベルは人を抱えているわけで、目先の利益を出すべく必死になる。CMや雑誌、広告などありとあらゆる媒体でタイアップが企画され、音楽は音楽としての意味合いよりも芸能人的な扱いになった。音楽の中身なんてどうでも良い。容姿が整って音楽やってれば売れる。

そんな馬鹿げた偶像は、数字的に効果測定が簡単になるインフラを提供したインターネットにより2000年以降に少し和らいだ気もするけど、基本的な体質は変わっていないと思う。

今はタワーレコードに吸収されたP2Pのナップスターやグヌーテラの登場によってメジャーレーベルは無料音楽のインターネットダウンロードが違法だと裁判を起こした。最終的には勝訴したものの、インターネットの普及はそのすべてを飲み込んでいく。今まで10年以上もコピー品を買わされていた消費者が、無料ダウンロードに飛びつかないわけがない。だって音楽は自分のおしゃれ具合を示す物差しで、音楽の中身はどうだって良い分けで、なんとなく流行の音楽が手元にあればそれで十分なんだから。これには自分としては反対の意見はない。音楽がファッションだって良いと思う。反対したって個人の主観だから。レーベルは今まで搾取した分、逆に消費者に搾取されて再編されれば良い。

ただ忘れたくないのは、コピー品に埋もれた音楽の中に、純粋に音楽として素晴らしい作品もあるということ。誤解を恐れずに言うと、コピーされるべき作品は本質的にそういう作品であって、コピーされない作品は、音楽そのものとしてのクオリティーが高いから。

こういう商業音楽と純粋な音楽を同じ物差しで測るのはナンセンスってことは分かっている。でも、純粋に良い音楽を作っている人が、自分の作品が売れずに苦しんでいる姿を見たことのある自分としては、何か彼らの助けになることをしてあげていって思う分けです。

後日、私も取材で肌で感じた2000年代初頭からはじまったシカゴでのポストロック。NYのボーダーミュージックについて書きたいと思います。現地で見た彼らの生活なんかを紹介しながら。

共通して言えるのはDIY(Do It Yourself)の精神だな。

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